会社から自宅待機と言われたら、あなたの対応次第でその後のお給料や処遇は大きく変わってくる可能性があります。
安易に拒否すればいいというものでもありませんし、働かずに済むと喜べばいいというものでもありません。
<この記事の要点>
・会社から自宅待機と言われたら、理由を確認し、出社の意思があることを伝えて業務指示を仰いだうえで、待機期間中の給料を請求しましょう。無断で出社したり、許可なく副業したりすることは避けましょう。
・会社から自宅待機と言われたら、働いていない期間のお給料についても請求できる可能性があります。
・自宅待機命令は、パワハラや退職強要にあたるような場合には違法となる可能性があります。
この記事を読めば、会社から自宅待機を命じられたらどうすればいいのかがよくわかるはずです。

目次
会社から自宅待機と言われたらするべきこと
会社から自宅待機と言われたら、まずは理由を確認し、会社の指示で出社できないことを記録に残すことが必要です。
何もせず待っていると、後から欠勤扱いにされたり、給料を支払わない理由にされたりするおそれがあります。
例えば、会社から自宅待機と言われたらするべきこととしては以下の4つがあります。
するべきこと1:自宅待機の理由を確認する
するべきこと2:出社できない状況の証拠を残す
するべきこと3:出社の意思があることを伝え業務指示を仰ぐ
するべきこと4:待機期間中の給料を請求する
それでは、会社から自宅待機と言われたらするべきことについて順番に見ていきましょう。
するべきこと1:自宅待機の理由を確認する
会社から自宅待機と言われたら、まずは理由を確認しましょう。
自宅待機といっても、仕事が少ないための待機なのか、社内調査のための待機なのか、退職勧奨の前段階なのかによって、今後の対応が変わります。
例えば、会社には次のように確認します。
「自宅待機の理由、期間、待機中の連絡方法、給与の取扱いを教えてください。」
理由を確認しておくことで、会社都合の休業なのか、自分に何らかの問題があるとされているのかを整理しやすくなります。
するべきこと2:出社できない状況の証拠を残す
自宅待機を命じられたら、会社の指示で出社できないことを証拠に残しましょう。
後から会社が「本人が勝手に休んだ」と言ってくると、欠勤扱いや給料不払いにつながるおそれがあります。
例えば、社内イントラネットにアクセスできなくなってしまっている画面の写真、貸与PCやスマホの返還を求められているメールやチャットの写真などを確保しましょう。
するべきこと3:出社の意思があることを伝え業務指示を仰ぐ
自宅待機中でも、働く意思があることは会社に伝えておきましょう。
何も連絡しないままだと、会社から「働く意思がなかった」と言われる可能性があります。
例えば、次のように伝えておくとよいでしょう。
「私はこれまでどおり勤務する意思があります。会社の指示に従い自宅で待機しますが、必要な業務や連絡事項があればご指示ください。」
このように伝えておくことで、少なくとも労働者側には就労の意思があることが明らかになりますので、自宅待機の原因が会社側にあったと説明しやすくなります。
するべきこと4:待機期間中の給料を請求する
会社から自宅待機と言われた場合には、待機期間中の給料についても請求しましょう。
会社の都合で働けない場合、給料をまったく受け取れないとは限りません。
事情によっては給与全額を請求できる可能性がありますし、少なくとも休業手当が問題になることもあります。
会社から無給と言われても、すぐに諦める必要はありません。自宅待機が会社の指示である場合には、給料を請求できないか確認していきましょう。
自宅待機中にやってはいけないこと4つ
自宅待機中は、会社への不満があっても、感情的な行動は避ける必要があります。
対応を誤ると、欠勤、服務規律違反、懲戒処分などの理由にされるおそれがあるためです。
例えば、自宅待機中にやってはいけないこととしては以下の4つがあります。
NG1:会社の連絡を無視する
NG2:無断で出社する
NG3:会社の許可なく競業にあたる副業をする
NG4:証拠を残さず口頭だけでやり取りする
それでは、自宅待機中にやってはいけないことについて順番に見ていきましょう。
会社の連絡を無視する
自宅待機中でも、会社からの連絡を無視することは避けましょう。
自宅待機は、会社を辞めた状態ではありません。会社から連絡が来たときにまったく対応しないと、「業務指示に従わなかった」と言われるおそれがあります。
例えば、勤務時間中は、電話、メール、チャットを確認できる状態にしておくことが望ましいです。
ただし、深夜や休日まで常に対応する必要があるかは別問題です。無理な連絡対応を求められる場合には、連絡の日時や内容を記録しておきましょう。
無断で出社する
自宅待機を命じられているのに、無断で出社することも避けましょう。
会社から出社しないよう指示されている以上、勝手に出社すると、指示違反と扱われる可能性があります。
警察を呼ばれてしまうような例も少なくありません。
自宅待機を命じられた場合には、紛争が拡大することを防ぐため、業務命令には従い出社はしないでおいた方が穏当です。
会社の許可なく競業にあたる副業をする
自宅待機中に、会社の許可なく競業にあたる副業をすることも避けましょう。
自宅待機中でも、雇用関係は続いています。そのため、就業規則で副業が制限されている場合や、会社と競合する仕事をする場合には、服務規律違反とされるおそれがあります。
例えば、同じ業界の別会社で働く、会社の取引先に個人で営業する、会社の情報を使って仕事をするようなケースは注意が必要です。
副業や転職活動を考える場合でも、まずは就業規則を確認し、不安があれば弁護士に相談しましょう。
証拠を残さず口頭だけでやり取りする
自宅待機中のやり取りを、口頭だけで済ませることは避けましょう。
口頭だけだと、後から「言った、言わない」の争いになりやすいためです。特に、待機の理由、期間、給料、出社の可否については、形に残しておく必要があります。
例えば、電話で説明を受けた場合には、その後にメールで次のように確認しておきましょう。
「本日のお電話で、自宅待機を継続するようご説明を受けました。業務命令ということであれば自宅待機の命令には従いますが、私はいつでも出社する意思があることを申し添えます。」
証拠に残さず自宅待機が始まってしまうと、あなたが勝手に出社しなくなったなどと言われた場合に反論しにくくなってしまう可能性もあります。
会社から自宅待機と言われるケース6つ
会社から自宅待機と言われる理由は、1つではありません。
理由によって、違法性や給料の考え方、その後の対応が変わるため、まずは自分のケースがどれに近いかを整理しましょう。
例えば、会社から自宅待機と言われるケースとしては以下の6つがあります。
ケース1:退職勧奨の検討期間として命じられる場合
ケース2:懲戒処分やハラスメント調査のための場合
ケース3:人員調整や仕事不足による場合
ケース4:感染症や体調確認による場合
ケース5:派遣先・取引先の都合による場合
ケース6:休日や夜間の緊急対応のために待機を求められる場合
それでは、会社から自宅待機と言われるケースについて順番に見ていきましょう。
ケース1:退職勧奨の検討期間として命じられる場合
会社から自宅待機と言われるケースとして、退職勧奨の検討期間として命じられることがあります。
例えば、会社から退職を勧められた後に、「しばらく自宅で考えてください」「出社しなくていいです」と言われるケースです。
会社が労働者に退職を勧めること自体は、直ちに違法とは限りません。
しかし、出社させない状態を続けて不安にさせ、退職を選ばせようとする場合には、退職強要に近い問題が生じる可能性があります。
自宅待機を命じられたことで会社側から心が離れてしまいがちですが、それこそが会社の狙いです。強い気持ちを維持することが重要です。
ケース2:懲戒処分やハラスメント調査のための場合
懲戒処分やハラスメント調査のために、自宅待機を命じられるケースもあります。
例えば、会社から「調査が終わるまで出社しないでください」と言われる場合です。職場でのトラブル、情報漏えいの疑い、ハラスメント申告などが背景にあることがあります。
このような自宅待機は、証拠隠しを防ぐためや、関係者同士の接触を避けるために行われることがあります。
もっとも、調査の必要があるからといって、会社がいつまでも自宅待機を続けてよいわけではありません。
理由があいまいなまま長期間続く場合や、給料が支払われない場合には、違法性が問題になる可能性があります。
ケース3:人員調整や仕事不足による場合
会社の人員調整や仕事不足により、自宅待機を命じられるケースもあります。
例えば、売上の低下、取引先からの発注減少、店舗の一時休業などにより、会社から「しばらく自宅で待機してください」と言われるケースです。
この場合にポイントになるのは、会社が本当に仕事を用意できなかったのか、休業を避けるための努力をしていたのかです。
例えば、別の部署の仕事、在宅でできる業務、研修、出勤日数の調整などを検討せず、すぐに自宅待機を命じている場合には、会社都合の休業と考えやすくなります。
反対に、会社ができる限り仕事を用意しようとしたものの、どうしても働かせることが難しかったという事情がある場合には、その事情も踏まえて判断することになります。
そのため、仕事がないことを理由に自宅待機を命じられた場合には、会社の経営状況について詳しい説明を求めたうえで、自分からも行うことができる業務を提示したりするといいでしょう。
ケース4:感染症や体調確認による場合
感染症や体調確認を理由として、自宅待機を求められるケースもあります。
例えば、発熱がある場合、感染症にかかった可能性がある場合、職場内で感染者が出た場合などに、会社から「念のため自宅で待機してください」と言われるケースです。
この場合、職場の安全を守るために一定の待機が必要になることがあります。
もっとも、体調不良による欠勤なのか、会社の指示による自宅待機なのかによって、給料の考え方が変わることがあります。
ケース5:派遣先・取引先の都合による場合
派遣先や取引先の都合で、自宅待機を命じられるケースもあります。
例えば、派遣先から「今日は来なくてよい」と言われた場合や、取引先の都合で現場作業がなくなった場合です。
とくに派遣社員の場合、派遣先で働けなくなっても、雇用関係は派遣元との間に残っています。そのため、派遣先が受け入れを止めたからといって、当然に無給になるわけではありません。
会社は、別の派遣先や別の業務を用意できないかを検討すべき場合があります。
派遣先や取引先の都合で自宅待機になった場合には、誰からの指示なのか、雇用主がどう説明しているのか、給料をどう扱うのかを確認しましょう。
ケース6:休日や夜間の緊急対応のために待機を求められる場合
休日や夜間の緊急対応のために、自宅で待機するよう求められるケースもあります。
例えば、トラブルが起きたらすぐ電話に出るよう求められる場合や、呼び出しがあればすぐ出勤できる状態を求められる場合です。
このケースは、出社停止としての自宅待機とは少し性質が異なります。いわゆる呼出待機やオンコールに近い問題です。
自由に外出できない、飲酒を禁止される、短時間で出勤するよう求められるなど、行動が強く制限される場合には、その時間が労働時間に近いものとして問題になることがあります。
休日や夜間の待機を求められた場合には、どの程度自由に過ごせるのか、連絡対応や出勤義務があるのかを確認し、記録に残しておきましょう。
会社から自宅待機と言われた場合の給料
会社から自宅待機と言われた場合の給料は、自宅待機の理由によって変わります。
働いていない以上、原則はノーワーク・ノーペイですが、働けない原因が会社側にある場合には、給料や休業手当を請求できることがあります。
会社側に責任がある場合は給与全額を請求できる可能性がある
会社側に責任があって働けない場合には、自宅待機期間中の給与全額を請求できる可能性があります。
労務の提供と給与は対価関係にあるため、働いていない場合には、原則として給与をもらうことはできません。これをノーワーク・ノーペイの原則といいます。
もっとも、労働者が働く意思を持っているのに、会社側の事情で働けない場合まで、当然に無給になるわけではありません。
民法536条2項では、会社側の責任で労働者が働けなくなった場合には、会社は給与の支払いを拒めないと考えられます。
例えば、自宅待機命令に合理的な理由がないケースや、会社が正当な理由なく出社を拒んでいるケースでは、給与全額を請求できる可能性があります。
請求できる範囲は、自宅待機命令がなければ労働契約上確実に支給されたといえる賃金です。月給制で固定給がある場合には、その固定給が基本になります。
一方で、実費として支給される通勤手当や、残業して初めて発生する時間外手当は、請求が難しいことがあります。
そのため、自宅待機中の給料を考えるときは、まず会社側に働けない原因があるか、次にどの賃金が確実に支給されたといえるかを確認しましょう。
会社都合の休業では休業手当6割以上が問題になる
給与全額の請求までは難しい場合でも、会社都合の休業であれば、休業手当を請求できることがあります。
労働基準法26条では、使用者の責に帰すべき事由による休業の場合、会社は労働者に対して平均賃金の60%以上の休業手当を支払わなければならないとされています。
ここでいう「使用者の責に帰すべき事由」は、民法536条2項よりも広く考えられています。会社に明確な故意や過失がない場合でも、経営上・管理上の理由で休業させる場合には、休業手当の対象になることがあります。
例えば、機械の検査、原料不足、資材が入らないこと、親会社や取引先の事情による仕事不足などが問題になることがあります。
ただし、天災事変などの不可抗力にあたる場合には、休業手当を請求できないことがあります。不可抗力といえるには、会社の外部から起きた事情であり、会社が通常の注意を尽くしても避けられなかったことが必要です。
なお、自宅待機中に問題になるのは、一般に「休業補償」ではなく「休業手当」です。休業補償は、労災による療養のため働けない場合に使われる言葉です。
休業手当は、基本的に次の式で考えます。
平均賃金×60%以上×自宅待機の日数
例えば、平均賃金が1日1万円で、自宅待機が10日間であれば、休業手当は少なくとも次のようになります。
1万円×60%×10日=6万円
会社から「6割は払う」と言われた場合でも、平均賃金の計算が正しいか、自宅待機の日数が正しく数えられているかを確認しましょう。
全く請求できないケースもある
自宅待機期間中の給与や休業手当を、全く請求できないケースもあります。
それは、働けない原因が会社側にない場合や、会社側に原因があっても不可抗力といえる場合です。
例えば、労働者本人の私傷病で働けないケースでは、会社都合の休業とはいえないことがあります。また、会社の外部で発生した事情について、会社が最大限の注意を尽くしても避けられなかった場合には、休業手当の支払い義務が否定されることがあります。
もっとも、会社が「不可抗力です」「会社に責任はありません」と言っているだけで、すぐに請求できないと決まるわけではありません。
本当に会社が休業を避ける努力をしたのか、別の業務を用意できなかったのか、在宅勤務や配置転換を検討したのかなどを確認しましょう。
自宅待機命令が違法となりやすい例4つ
自宅待機命令は、会社がいつでも自由に出せるものではありません。
理由がない場合や、期間が長すぎる場合、退職に追い込む目的がある場合には、違法となる可能性があります。
例1:合理的な理由なく長期にわたるケース
例2:退職に追い込む目的で使われるケース
例3:人間関係からの切り離しとして行われるケース
例4:給与が支払われないケース
それでは、順番に見ていきましょう。
例1:合理的な理由なく長期にわたるケース
合理的な理由がないまま自宅待機が長く続く場合には、違法となる可能性があります。
会社は、業務上必要な範囲で自宅待機を命じることがあります。例えば、社内調査のために短期間だけ出社を控えさせるケースです。
しかし、理由を説明しないまま長期間出社させない場合や、調査が終わっているのに自宅待機を続ける場合には、必要な範囲を超えている可能性があります。
自宅待機が長引いている場合には、会社に対して、定期的に証拠に残るかたちで出社を求めましょう。
例2:退職に追い込む目的で使われるケース
退職に追い込む目的で自宅待機を命じる場合には、違法となる可能性があります。
会社が退職を勧めること自体は、すぐに違法とは限りません。しかし、仕事から外して不安にさせ、退職を選ばせようとする場合には、退職強要の問題が出てきます。
例えば、「もう戻る場所はない」「退職しないなら自宅待機を続ける」などと言われるケースです。
このような場合には、すぐに退職届を書かず、会社の発言や面談内容を記録しておきましょう。
例3:人間関係からの切り離しとして行われるケース
人間関係から切り離す目的で自宅待機を命じる場合にも、違法となる可能性があります。
職場におけるパワーハラスメントに該当する可能性があるためです。
例えば、あなたを他の従業員から孤立させるために自宅待機を命じられているようなケースです。
例4:給与が支払われないケース
自宅待機中に給与が支払われない場合にも、違法となる可能性があります。
働いていない場合には、原則として給与は発生しません。しかし、会社の指示で出社できない場合には、給与全額や休業手当を請求できることがあります。
賃金の未払いについては労働基準法違反となり、違法となります。労働基準監督署の是正・指導の対象となることもあります。
会社から自宅待機と言われたら弁護士に相談すべきケース
会社から自宅待機と言われた場合でも、すべてのケースで直ちに弁護士へ相談すべきとは限りません。
しかし、退職、解雇、未払い給与、懲戒解雇が関係する場合には、早めに相談した方が安全です。
例えば、弁護士に相談すべきケースとしては以下の4つがあります。
ケース1:退職勧奨や解雇の話が出ている場合
ケース2:給与が支払われない又は6割しか支払われない場合
ケース3:懲戒解雇を示唆されている場合
ケース4:自宅待機が長期間続いている場合
それでは、会社から自宅待機と言われたら弁護士に相談すべきケースについて順番に見ていきましょう。
ケース1:退職勧奨や解雇の話が出ている場合
自宅待機とあわせて退職勧奨や解雇の話が出ている場合には、早めに弁護士へ相談しましょう。
このような場面では、自宅待機が退職に追い込む手段として使われている可能性があるためです。
例えば、会社から「しばらく自宅待機してください」と言われた後に、「このまま退職した方がよい」「戻る場所はない」などと言われるケースです。
退職届を出してしまうと、後から争うことが難しくなることがあります。納得していない場合には、すぐに退職に同意せず、会社とのやり取りを残したうえで相談しましょう。
ケース2:給与が支払われない又は6割しか支払われない場合
自宅待機中の給与が支払われない場合や、6割しか支払われない場合にも、弁護士へ相談することをおすすめします。
会社の指示で働けない場合には、給与全額や休業手当を請求できる可能性があるためです。
例えば、会社から「自宅待機中は無給です」と言われたケースや、「休業手当として6割だけ払います」と言われたケースです。
6割の休業手当が支払われていても、それだけで十分とは限りません。事情によっては、給与全額を請求できる可能性があります。
給与の扱いに納得できない場合には、給与明細、雇用契約書、自宅待機の指示がわかる資料を整理して相談しましょう。
ケース3:懲戒解雇を示唆されている場合
会社から懲戒解雇を示唆されている場合には、特に早めの相談が必要です。
懲戒解雇は、労働者にとって非常に重い処分です。再就職にも影響する可能性があるため、会社の言い分をそのまま受け入れるべきではありません。
例えば、会社から「調査が終わるまで自宅待機」「場合によっては懲戒解雇もあり得る」と言われるケースです。
この場合、自宅待機中の対応を誤ると、会社からさらに不利な事情として扱われるおそれがあります。
会社から事情聴取を求められた場合にも、感情的に反論するのではなく、事実関係を整理して対応することが必要です。不安がある場合には、説明書や回答書を出す前に弁護士へ相談しましょう。
ケース4:自宅待機が長期間続いている場合
自宅待機が長期間続いている場合にも、弁護士へ相談すべきです。
自宅待機には、業務上の必要性がある場合もあります。しかし、理由があいまいなまま長く続く場合には、違法性が問題になる可能性があります。
例えば、会社から期限を示されないまま数週間以上出社できないケースや、何度確認しても復職の見通しを説明してもらえないケースです。
自宅待機が長引くと、給与の問題だけでなく、退職勧奨、解雇、職場からの切り離しにつながることがあります。
会社に理由や終了予定を確認しても改善しない場合には、待機期間、会社からの説明、給与の支払い状況を整理して相談しましょう。
会社から自宅待機と言われた場合のQ&A
会社から自宅待機と言われた場合によくある疑問としては、以下の6つがあります。
Q1:自宅待機中は外出してもよい?
Q2:自宅待機中に有給休暇は使うべき?
Q3:自宅待機中に転職活動をした方がいい?
Q4:自宅待機が長引く場合はどうすればよい?
Q5:自宅待機中に取引先から連絡があったら?
これらの疑問を順番に解消していきましょう。
Q1:自宅待機中は外出してもよい?
A.自宅待機中でも、外出自体はしてもよいのが通常です。
自宅待機命令は、会社への出社を禁じるものですが、当然に自宅から出ないことまで命じるものではないためです。
例えば、短時間の買い物や通院であれば問題になりにくいことがあります。
ただし、長期間連絡が取れないようなことは控えた方がいいでしょう。
Q2:自宅待機中に有給休暇は使うべき?
A.自宅待機について、会社側の責めに帰すべき事由による場合には、有給を使うまでもなく、賃金の支払いを受けることができます。
そのため、自宅待機を命じられても有給を使うメリットは少ないでしょう。
会社側から有給を使ってほしいと言われても、有給を使うタイミングは労働者が自由に決めることができるものであり、応じる必要はありません。
Q3:自宅待機中に転職活動をした方がいい?
A.退職勧奨に伴う自宅待機の場合には、転職活動は会社との間で退職条件がまとまるまでは行わない方がいいでしょう。
転職先が決まれば退職条件の交渉は困難となります。会社側は、労働者が転職活動をして自主的に退職するのを待つために自宅待機を命じることがよくあります。
会社の手口を理解しておくと冷静に対応することができます。
Q4:自宅待機が長引く場合はどうすればよい?
A.自宅待機が長引く場合には、定期的に会社に対して業務指示を求めるようにしましょう。
また、自宅待機がパワハラや退職強要にあたり得ることも警告しておくことが考えられます。
自宅待機が長引いても不安になる必要はありませんので、毅然とした態度で対応していきましょう。
Q5:自宅待機中に取引先から連絡があったら?
A.自宅待機中に取引先から連絡があった場合には、自分だけで判断して対応しない方が安全です。
放置して会社に損害が生じても紛争となる可能性がありますし、自宅待機を命じられている状況で勝手に対応しておも紛争となる可能性があります。
取引先から連絡があったことを報告し、会社に指示を仰ぎましょう。
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まとめ
以上のとおり、今回は、会社から自宅待機と言われた場合について、違法性や給料と対処法を解説しました。
この記事が会社から自宅待機と言われて悩んでいる方の助けになれば幸いです。
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