ブラック企業チェッカー|問い合わせ完了

1 採用時に労働条件通知書は交付されていますか?
  • 会社は、労働基準法上、労働者に対して、採用時に労働条件通知書を交付しなければなりません(労働基準法15条、労働基準法施行規則5条4項本文)。
    採用時に、労働条件通知書が交付されていない場合には、違法となります。
    ブラック企業では、過酷な労働環境を知られないように労働条件通知書を交付しないことがあります。
    労働条件通知書については、以下の記事で詳しく解説しています。
    労働条件通知書-記載内容と労働条件が相違する場合-
2 月の残業時間はどのくらいですか?
  • 日本の平均残業時間は25時間程度となっています(出典:OpenWork 働きがい研究所「日本の残業時間定点観測」四半期速報「2019年10月~12月」)。
    月の残業時間は25時間以下の場合には比較的ホワイトということができます。
    残業時間の平均については以下の記事で詳しく解説しています。
    残業時間の平均は25時間!残業時間ごとの特徴とブラック企業の基準
  • 日本の平均残業時間は25時間程度となっています(出典:OpenWork 働きがい研究所「日本の残業時間定点観測」四半期速報「2019年10月~12月」)。
    月の残業時間が25時間超~45時間以下の場合には、平均よりも残業時間が長いと言えるでしょう。
    月30時間の残業の特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。
    残業30時間はつらい?残業代や手取りがいくらかと1日の生活を解説
    月40時間の残業の特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。
    残業40時間はきつい?違法性と残業代や手取りはいくらかを簡単に解説
  • 会社は、36協定を締結している場合であっても、残業を命じることができる時間の上限は、原則として、月45時間とされています(労働基準法36条4項)。恒常的に月の残業時間が45時間を超える場合には、違法の可能性があります。
    また、月45時間を超えると脳・心臓疾患の発症との関連性が徐々に強まるとされており健康への被害も生じてきます。
    月50時間の残業の特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。
    残業50時間は平均より多い!違法性とうつ病や体調不良のリスクを解説
    月60時間の残業の特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。
    残業60時間以上をはきつい!違法性や残業代の割増率を簡単に解説
  • 会社は、36協定を締結している場合であっても、残業を命じることができる時間の上限は、原則として、月45時間とされています(労働基準法36条4項)。例外的に月45時間を超えて延長することができる場合であっても、法定時間外労働及び法定休日労働の合計が2~6か月平均で80時間以内である必要があります。そのため、月の残業時間が80時間超~100時間以下の場合には違法の可能性があります。
    また、月80時間超の残業が2か月間ないし6か月間にわたると、脳・心臓疾患の発症との関連性が強いとされていますので、健康への影響も大きいといえます。
    月80時間の残業の特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。
    きつい!残業80時間は違法?過労死の危険と請求できる残業代金額
  • 会社は、36協定を締結している場合であっても、残業を命じることができる時間の上限は、原則として、月45時間とされています(労働基準法36条4項)。例外的に月45時間を超えて延長することができる場合であっても、法定時間外労働及び法定休日労働の合計が100時間以内である必要があります。そのため、月の残業時間が100時間超の場合には、違法の可能性が高いです。
    また、月100時間超の残業が1か月でも続くと脳・心臓疾患の発症との関連性が強いとされており、いわゆる過労死ラインを超えています。
    月100時間の残業の特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。
    残業100時間は異常!過労死する前に絶対にやるべき唯一の対処法
    月200時間の残業の特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。
    残業200時間は命の危険「大」!本当の残業代と現状から抜け出す方法
    月300時間の残業の特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。
    残業300時間は命が危ない!異常な一日の生活と高額な残業代金額
3 残業をしても残業代が支払われないことはありますか?
  • 会社は、労働基準法上、労働者に残業をさせた場合には残業代を支払わなければなりません(労働基準法37条)。
    つまり、残業代の不支給は違法です。
    残業代の不支給は、6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金が定められています。
    ただし、管理監督者など一定の場合には、法律上も法定時間外残業代や法定休日残業代を支給しなくてよい場合があります。
    あなたの残業代の未払い金額の目安については、以下の残業代チェッカーにより無料・登録不要で簡単に確認できます。
    【残業代チェッカー】残業代計算ツールであなたの残業代を簡単に確認
  • 会社は、労働基準法上、労働者に残業をさせた場合には残業代を支払わなければなりません(労働基準法37条)。
    会社によっては、20時間を超える残業については、残業代は支払わないなどの独自ルールを定めていることがありますが、このような取り扱いは許されません。
    また、残業代は1分単位で支払う必要があるため、例えば、30分を超えなければ残業代は支給しないなどの取り扱いも裁判実務上は許されません。
    あなたの残業代の未払い金額の目安については、以下の残業代チェッカーにより無料・登録不要で簡単に確認できます。
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4 会社はタイムカードなどによりあなたの労働時間を正確に把握していますか?
  • 会社は、労働者の労働時間を適正に把握する義務があります。
    ブラック企業では、正確な残業代を支払うという意識が希薄であり、労働者の健康に配慮するという意識が希薄であるため、タイムカードなどにより労働時間が管理されていないことがあります。
    このような会社では、あなた自身が、労働時間を記録しておくことが大切となります。
    労働時間をどのように記録するかについては、以下の記事で詳しく解説しています。
    残業代請求の証拠がない人も必見!必要な証拠と簡単な証拠集めの方法
5 説明なく一方的に賃金を下げられたことはありますか?
  • 賃金の減額を行うには、例えば、以下のような根拠が必要となされています。
    ●根拠1:懲戒処分としての減額
    ●根拠2:降格に伴う減額
    ●根拠3:給料の査定条項に基づく減額
    ●根拠4:就業規則の給与テーブルの変更による減額
    ●根拠5:労働協約に基づく減額
    ●根拠6:合意に基づく減額
    いずれにせよ、説明なく一方的に賃金を減額されたり、減額の理由が不明確であったりする場合には、違法である可能性があります。
    給料の減額については、以下の記事で詳しく解説しています。
    勝手に給料を下げられた!こんな会社辞めるべき?減額への対処法4手順
6 所定休日はどのくらいありますか?
  • 会社は、労働基準法上、1週間に1日の休日を与えなければならないとされています(労働基準法35条1項)。
    そのため、週に1日も休日がないのは、原則として違法です
  • 会社は、労働基準法上、労働者を働かせることができる時間は週40時間までとされています(労働基準法32条1項)。
    例えば、1日の労働時間が8時間の会社ですと、週6日出勤すると、週40時間の法定労働時間を超えていることになります。
    そのため、1週間に1日の休日しかない場合には、1日の所定労働時間によっては、週の法定労働時間を超えている可能性があります。
7 有給休暇を自由に使うことはできますか?
  • 会社は、労働基準法上、労働者に対して、勤続年数に応じて以下の日数以上の有給休暇を与えなければなりません。

    勤続年数 発生有給日数
    6ヶ月 10日
    1年6ヶ月 11日
    2年6ヶ月 12日
    3年6ヶ月 14日
    4年6ヶ月 16日
    5年6ヶ月 18日
    6年6ヶ月 20日

    年次有給休暇については、労働者が自由にその時季を指定して、これを使うことができます。
    会社の承認は必要ありませんし、有給休暇をどのように利用するかも労働者の自由です。
    有給休暇を取るのに会社の承認が必要とされている場合や理由を言わなければ有給休暇を取ることができない場合には、ブラック企業の可能性があります。
    有給休暇については、以下の記事で詳しく解説しています。
    年次有給休暇-日数や取得時期-

  • 会社は、労働基準法上、労働者に対して、勤続年数に応じて以下の日数以上の有給休暇を与えなければなりません。

    勤続年数 発生有給日数
    6ヶ月 10日
    1年6ヶ月 11日
    2年6ヶ月 12日
    3年6ヶ月 14日
    4年6ヶ月 16日
    5年6ヶ月 18日
    6年6ヶ月 20日

    年次有給休暇については、労働者が自由にその時季を指定して、これを使うことができます。
    会社の承認は必要ありませんし、有給休暇をどのように利用するかも労働者の自由です。
    有給休暇を取るのに会社の承認が必要とされている場合や理由を言わなければ有給休暇を取ることができない場合には、ブラック企業の可能性があります。
    有給休暇については、以下の記事で詳しく解説しています。
    年次有給休暇-日数や取得時期-

8 6時間を超える労働した場合には45分以上、8時間を超える労働をした場合には1時間以上の休憩が与えられていますか?
  • 会社は、労働基準法上、労働者に対して、少なくとも、6時間を超えて働いた場合には45分、8時間を超えて働いた場合には1時間の休憩時間を与えなければならないとしています(労働基準法34条1項)。
    そのため、このような休憩が与えられていない場合には、違法の可能性があります。
9 会社に不都合な意見を言うと降格や転勤を命じられるなど恣意的に人事権が行使されることはありますか?
  • 会社に裁量がある事項であっても、労働者に対する嫌がらせ目的で行われるような場合には、濫用として無効となったり、違法として損害賠償の対象になったりすることがあります。
10 会社内でハラスメントが行われていませんか?
  • 会社は、職場環境に配慮する義務があり、職場においてパワーハラスメントやセクシュアルハラスメントが行われている場合には、これを是正するための措置を講じなければなりません。
    ブラック企業では、ハラスメント行為を認識しながら、これを黙認しているような場合があります。
    特に、中小企業などでは、社長自身がハラスメント行為を行っているようなケースもあります。
    このような場合には、ハラスメントが横行することになり、これを会社内で解決することが難しくなります。
    パワーハラスメントと損害賠償については、以下の記事で詳しく解説しています。
    パワハラの慰謝料相場はいくら?弁護士が7つの裁判例とともに解説
    セクシュアルハラスメントと損害賠償については、以下の記事で詳しく解説しています。
    セクシュアルハラスメント-違法になる場合と慰謝料金額-
  • 会社は、相談に応じて適切な対応をするために必要な体制を整備する義務があります。
    ブラック企業では、相談窓口が設けられていなかったり、相談窓口が設けられていても十分に機能していなかったりします。
    このような場合には、ハラスメントが行われていても、これを会社内で解決することが難しくなります。
    パワーハラスメントと損害賠償については、以下の記事で詳しく解説しています。
    パワハラの慰謝料相場はいくら?弁護士が7つの裁判例とともに解説
    セクシュアルハラスメントと損害賠償については、以下の記事で詳しく解説しています。
    セクシュアルハラスメント-違法になる場合と慰謝料金額-
  • 会社内でハラスメントが行われている場合であっても、会社がこれに対して適切な是正措置を講じている限りは、ブラック企業ということはできないでしょう。