労働一般

ブラック企業の簡単な退職方法!2週間で脱出してホワイト企業へ転職

ブラック企業の簡単な退職方法!

今勤めている「ブラック企業を退職したい」との悩みを抱えていませんか?

働いていると「なぜこんなに苦労してまで、この会社で働かなければいけないのだろう…」と感じることがありますね。

悪質性の特に高いブラック企業に勤めている場合には、あなたが自分の身を守るための一番の方法は、

ブラック企業を退職してしまうこと

です。

このような会社では、あなたが、そのまま働き続けていても、職場環境を改善していくことが困難であるためです。

とはいっても、いざ会社を退職しようとすると、どのようにして退職すればいいのか退職後の生活はどうすればいいのかなど様々な不安を感じるはずです。

ブラック企業をスムーズに退職して、ホワイト企業へ転職するためには、「退職する際のポイント」や「よくあるトラブルへの対処法」をおさえておくと安心です。

退職することは労働者の権利ですから、法律のルールを知り、その方法さえ理解していれば、簡単に退職することが可能なのです

今回は、ブラック企業を脱出してホワイト企業へ転職する方法について、誰でもわかりやすいように解説していきます。

具体的には、以下の流れで説明していきます。

この記事を読めば、ブラック企業を辞めるにはどのような手順を踏めばいいのかがわかるはずです。

 

 

 

 

目次

退職を考えるべき「ブラック」の基準となるケース4つ

そもそも退職するべき「ブラック」の基準はどの程度であると考えるべきでしょうか。

会社を退職してしまうと、再就職までの間、職を失うことになってしまいますので、リスクもあります。

そのため、悪質性の低い軽微な問題程度であれば、退職以外の方法により職場環境を改善していくことも考えられます。

他方で、悪質性の特に高いブラック企業では、その体質から、職場環境を改善していくことが困難であることが多くあります。

具体的には、以下のようなケースでは、「退職すること」を積極的に検討するべきでしょう。

・月100時間を超える残業があるケース又は月45時間を超える残業が恒常化しているケース
・サービス残業が多く、かつ、残業代の支払いを求めても応じてもらえないケース
・会社がハラスメントを認識しているのに、何ら改善の措置を講じないケース
・十分な説明や根拠なく給料が引き下げられるケース

月100時間を超える残業があるケース又は月45時間を超える残業が恒常化しているケース

退職を考えるべき「ブラック」の基準となるケースの1つ目は、月100時間を超える残業があるケース又は月45時間を超える残業が恒常化しているケースです。

このケースでは、

①違法の可能性が高いこと
②生命や健康への危険があること

がその理由です。

残業時間ごとの特徴

①違法の可能性高いこと

残業を命じることができる時間の上限は、原則として、月45時間とされています。

例外的に、通常予見することのできない業務量の大幅な増加等により、月45時間を超えて残業を命じることができる場合もありますが、その場合でも、月100時間が限度とされています。

そのため、月100時間を超える残業がある場合や毎月のように月45時間を超える残業がある場合には、違法である可能性が高いのです。

残業時間の上限については以下の記事で詳しく解説しています。

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②生命や健康への危険があること

脳・心臓疾患の発症との関連性が強い「過労死ライン」となる残業時間は、月80時間~月100時間です。

そして、残業時間が月45時間を超えると、脳・心臓疾患の発症との関連性が徐々に強まります

実際、行政通達において、脳・心臓疾患の発症と残業時間の関連は、以下のとおりとされています。

① 発症前1か月間ないし6か月間にわたって、1か月当たりおおむね45時間を超える時間外労働が認められない場合は、業務と発症との関連性が弱いが、おおむね45時間を超えて時間外労働時間が長くなるほど、業務と発症との関連性が徐々に強まると評価できること
② 発症前1か月間におおむね100時間又は発症前2か月間ないし6か月間にわたって、1か月当たりおおむね80時間を超える時間外労働が認められる場合は、業務と発症との関連性が強いと評価できること
(参考:平成13年12月12日基発第1063号「脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く。)の認定基準について」)

つまり、月100時間を超える残業がある場合や毎月のように月45時間を超える残業がある場合には、生命や健康への危険が生じ始めるのです。

サービス残業が多く、かつ、残業代の支払いを求めても応じてもらえないケース

退職を考えるべき「ブラック」の基準となるケースの2つ目は、サービス残業が多く、かつ、残業代の支払いを求めても応じてもらえないケースです。

会社は、労働者が残業をした場合には、労働基準法上、残業代の支払いをする義務があります。

守っていない企業も多いですが、サービス残業は違法なのです

サービス残業の時間が多いと、あなたは労働時間に対して、十分な対価を得られないことになってしまいます。

そのため、会社に対して、残業代の支払いを求めても、これに応じてもらえないような場合には、退職してしまうことも1つの手段です。

サービス残業については、以下の記事で詳しく解説しています。

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会社がハラスメントを認識しているのに、何ら改善の措置を講じないケース

退職を考えるべき「ブラック」の基準となるケースの3つ目は、会社がハラスメントを認識しているのに、何ら改善の措置を講じないケースです。

会社は、職場環境に配慮する義務があり、労働者がハラスメントを受けていることを認識した場合には、これを改善するための措置を講じなければなりません。

会社がハラスメントを認識しつつ、何ら改善の措置を講じない場合には、ハラスメントに対する意識が非常に低い会社である可能性があります

特に、会社の社長自身がハラスメントを行っているような場合には、これを改善するのは非常に困難となります。

そのため、会社がハラスメントを認識しているのに、何ら改善の措置を講じないケースでは、退職を考えるべきなのです。

ハラスメント対策の義務化については、以下の記事で詳しく解説しています。

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十分な説明や根拠なく給料が引き下げられるケース

退職を考えるべき「ブラック」の基準となるケースの4つ目は、十分な説明や根拠なく給料が引き下げられるケースです。

会社は、あなたの給料を下げるには、根拠が必要となります。

給料を下げる根拠としては、例えば以下の6つがあります。

根拠1:懲戒処分としての減額
根拠2:降格に伴う減額
根拠3:給料の査定条項に基づく減額
根拠4:就業規則の給与テーブルの変更による減額
根拠5:労働協約に基づく減額
根拠6:合意に基づく減額

いずれにせよ、根拠がないにもかからず、労働者の生活に密接に結びつく「給料」を安易に引き下げる会社は、特に悪質なブラック企業ですので、退職することを考えるべきでしょう

給料の引き下げについては、以下の記事で詳しく解説しています。

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ブラック企業をスムーズに退職する7つのポイント

ブラック企業をスムーズに退職するには、以下の7つのポイントをしっかりとおさえておきましょう。

ポイント1:退職は2週間以上前に伝える
ポイント2:退職理由はよく考える
ポイント3:退職届はコピーしておく
ポイント4:離職票の交付を求める
ポイント5:有給休暇を消化する
ポイント6:引き継ぎには協力する
ポイント7:私物を引き取る

ポイント1:退職は2週間以上前に伝える

ブラック企業をスムーズに退職するためのポイントの1つ目は、2週間以上前に退職を伝えることです。

民法では、期間の定めのない雇用契約については、2週間前に辞職の意思表示をして退職することができます

なお、会社によっては、就業規則等において、辞職の意思表示は1ヶ月以上前に伝えなければならないなど規定しています。

しかし、裁判例には、2週間を超える予告期間の定めを無効としたものがあります(東京地判昭51.10.29判時841号102頁[高野メリヤス事件])。

~期間の定めがある場合~

もしも、期間の定めがある場合でも、やむを得ない事由がある場合には、直ちに契約の解除をすることができます

そのため、ブラック企業の場合には、その「ブラック」の内容によっては、期間内でも退職できる可能性があります。

ポイント2:退職理由はよく考える

ブラック企業をスムーズに退職するためのポイントの2つ目は、退職理由はよく考えることです。

安易に「一身上の都合」などと記載すると、あなたが後日、会社都合退職として失業保険を受給したいと考えた場合に矛盾してしまう可能性があります

他方で、実際の退職理由を具体的に記載しておくことで、後日ハローワークに退職の理由も説明しやすくなります。

そのため、会社側に「ブラック」な部分があるため退職する場合には、「一身上の都合」とは書かずに、実際の退職理由を記載した方がいいでしょう。

ポイント3:退職届はコピーしておく

ブラック企業をスムーズに退職するためのポイントの3つ目は、退職届はコピーしておくことです。

後日、会社と揉めた場合などに、あなたの退職届の記載が問題となるケースがあります。

退職届のコピーをせずに、原本を会社に提出してしまうと、退職届に何が記載されていたかが後から確認できなくなってしまいます

そのため、退職届は、会社に提出する前にコピーしておくことが重要なのです。

ポイント4:離職票の交付を求める

ブラック企業をスムーズに退職するためのポイントの4つ目は、離職票の交付を求めることです。

離職票は、あなたが失業保険を受給する際に必要となる書面です。

会社は、退職者が「離職票の交付を希望しないとき」を除いて、離職証明書をハローワークに提出しなければならず、その結果、ハローワークは会社を介して退職者に離職票を交付します。

通常は、退職すると会社から離職票が必要かどうかの確認があります。

しかし、小規模な会社ですと、この確認がなされないことがあります。その結果、会社から離職票の交付が希望されなかったものとして取り扱われてしまう場合があるので注意が必要です

そのため、退職者としては、会社から離職票の交付を希望するか確認されなくても、これの交付を求めておくべきなのです。

離職票が届かない場合については、以下の記事で詳しく解説しています。

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ポイント5:有給休暇を消化する

ブラック企業をスムーズに退職するためのポイントの5つ目は、有給休暇を消化することです。

会社によっては、退職時に余っている有給休暇に相当する金額を手当として交付してくれる制度が存在する場合もあります。

しかし、多くの会社では、このような制度は整っておらず、退職後は余っている有給休暇を使うことはできないので無駄になってしまうのです

そのため、退職する前に有給休暇を消化しておくことが望ましいでしょう。

有給休暇については、以下の記事で詳しく解説しています。

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ポイント6:引き継ぎには協力する

ブラック企業をスムーズに退職するためのポイントの6つ目は、引継ぎには協力することです。

労働者が退職を通知した後の2週間全く出勤せず、かつ、引き続ぎにも協力しない場合には、会社から損害賠償請求をされることがあります。

争いとなることを避けるため、引継ぎの方法につき使用者と協議したり、文書により引継ぎ内容をメモして交付したりしておくのがよいでしょう

ポイント7:私物を持ち帰る

ブラック企業をスムーズに退職するためのポイントの7つ目は、私物を持ち帰ることです。

私物を持ち帰らずに会社に放置しておくと、会社によっては、これを廃棄してしまうことがあり、トラブルとなります

あなたは、会社に対して、損害賠償請求をしようにも、何が廃棄されて、いくらの損害が生じたのかを立証することは非常に困難です。

そのため、退職際には、私物については持ち帰っておきましょう。

私物の引き取りについては、以下の記事で詳しく解説しています。

私物引取の注意点会社から解雇された場合等に、使用者から私物の引き取りに協力するように言われる場合があります。このような場合、どのように対応すればよいのでしょうか。今回は、私物引取の注意点やポイントを解説していきます。...

まとめ|退職届の記載例

以上の7つのポイントを踏まえて退職手続きを行うようにしましょう。

例えば、以下のような退所届を会社に提出することがおすすめです。

退職届(ブラック企業)※御通知のダウンロードはこちら
※こちらのリンクをクリックしていただくと、御通知のテンプレが表示されます。
表示されたDocumentの「ファイル」→「コピーを作成」を選択していただくと編集できるようになりますので、ぜひご活用下さい。

退職届は、人事権がある方に提出することになります。どのような方式により退職の意思を伝えるかについては、民法上制限はありません

直接渡しても構いませんし、郵送でも構いません。

~会社の書式で退職届提出するように言われた場合~

会社は、事務処理上の便宜から、会社の書式で退職届の提出を求めてくることがあります。

しかし、民法は解約の申し入れの方法を限定しておらず、所定の書式によらずとも、解約の意思が明確に使用者に伝われば、退職の意思表示は有効に成立しているものと考えられます

円満に退職するために会社の書式で退職届を提出することに協力する場合もあるでしょうが、会社の書式にはあなたに不利益な記載がされている可能性があるのでご注意ください

もしも、会社の書式で退職届を提出する場合には、一度、持ち帰りよく確認するようにしましょう。

 

 

 

 

ブラック企業を退職する際に生じがちなトラブル3つと対処法

ブラック企業を退職する際には、トラブルが生じがちです。

なぜなら、ブラック企業では、法律を無視して会社の独自ルールを押し付けてきたり、あなたに不当な条件を課そうとしてきたりすることがあるためです。

例えば、ブラック企業を退職する際に生じがちなトラブルには、以下の3つがあります。

トラブル1:大勢の前で退職理由を言わされる
トラブル2:会社に退職できないと言われる
トラブル3:会社から書類に署名押印を求められる

これらのトラブルについて、その対処法をそれぞれ説明していきます。

トラブル1:大勢の前で退職理由を言わされる

ブラック企業を退職する際に生じがちなトラブルの1つ目は、大勢の前で退職理由を言わされることです。

本来、期間の定めのない雇用契約については、2週間前に伝えれば退職することができますので、あなたに退職理由を会社に言う義務はありません。

特に、大勢の前で退職理由を言う必要は全くありません。また、「退職の言葉」なども同様です。

大勢に注目されて、会社を辞めることを説明しなければいけないことにストレスを感じてしまう方も多いですよね。

もしも、会社から、大勢の前で退職理由を言うように命じられた場合には、これを断ることも検討しましょう

一言、「その指示には応じられません。」と言えば足ります。
執拗に求められる場合には、無視してもいいですし、メールなどで「これ以上指示をされても、応じることができません。執拗に大勢の前で退職理由を言うよう求めることはおやめください。」と送付してもいいでしょう。

トラブル2:会社に退職できないと言われる

ブラック企業を退職する際に生じがちなトラブルの2つ目は、会社に退職できないと言われることです。

会社によっては、あなたの退職を認めないとして、退職届を受理しないことがあります

あなたに退職されると困るような場合には、退職を認めずにとどめおこうとするのです。

しかし、期間の定めのない雇用契約は2週間前に伝えることで退職することができます。あなたが退職するのに会社の承諾は必要ありません

そのため、会社が退職届を受理しないような場合には、退職届を内容証明郵便に配達証明を付して送付しましょう。

トラブル3:会社から書類に署名押印を求められる

ブラック企業を退職する際に生じがちなトラブルの3つ目は、会社から書類に署名押印を求められることです。

退職する際に会社から色々な書類に署名押印を求められることがあります。

会社から署名押印を求められる書類の中には、あなたに不利益な事項が記載されていることが多くあります

例えば、「競業避止」に関する記載が定められている場合には、あなたは市場や業務内容が競合している企業への就職が制限されることがあります。

また、「会社に対して債権がないこと」という記載がある場合には、後日、残業代を請求しようとした場合に、その条項を理由に会社が支払いを拒むと反論してくることがあり、争点が増えることになります。

「秘密保持」の記載がある場合にその範囲が不明確であれば、あなたは、退職後何を話してよくて、何を話したらいけないのかがわからないことになり、自由が過度に制限される可能性があります。

あなたは、会社から書類に署名押印を求められても、これに応じる義務はありません。そのため、不利益な記載がされている可能性がある場合には、書類への署名押印を拒んでしまうのも一つの方法です。

署名押印に応じる場合には、一度持ち帰り、専門家に見てもらうのがいいでしょう

ブラック企業を退職する前に証拠を集めておこう!

ブラック企業を退職する前に証拠を集めておくことをおすすめします。

ブラック企業を退職した後だと、証拠を集めにくくなってしまうためです。

ブラック企業の証拠については、退職後に会社に残業代や慰謝料請求していく場合やハローワークに退職理由を説明する際に有用です。

例えば、以下の証拠を集めるといいでしょう。

【長時間残業・残業代未払いの証拠】
・雇用契約書
・労働条件通知書
・就業規則
・賃金規程
・タイムカード
・PCのログ
・業務日報
・始業時刻や終業時刻付近でそうした業務メール
・給与明細

【ハラスメントや不当な人事の証拠】
・会社とのメール
・会社から交付された書面
・会社の発言の録音
・メモや日記

これらの証拠全てが全て揃っていることは少ないので、集められるものを複数集めておくのがいいでしょう。

ブラック企業を退職した後の生活資金

ブラック企業を退職した後には、その後の生活資金を確保する必要があります。

退職後に生活資金を確保する方法としては、例えば以下の2つがあります。

・失業保険の受給
・残業代請求

それぞれ説明します。

失業保険の受給

退職した後の生活資金を確保する方法の1つ目は、失業保険を受給することです。

失業保険を受給する流れは、以下のとおりです。

失業保険を受給する方法

まずは、ハローワークで求職の申し込みをしましょう。申し込みをして、離職票を提出すると、受給資格の決定がなされます。

その後7日の待期期間があり、この期間は失業保険を受給できません。また、正当な理由がない自己都合退職の場合には、待機期間終了後2~3か月の給付制限があります。

求職申込から2~3週間後に雇用保険説明会が行われます。

その後、失業保険認定を受けて、認定日から5~7日後に失業保険が振り込まれることになります。

失業保険の受給条件・給付日数は、自己都合退職か会社都合退職かにより異なります。

自己都合退職の場合と会社都合退職の場合を比較すると、以下のとおりです。労働者は、会社都合退職の方が、受給条件・給付日数双方について、優遇されることになります。

自己都合退職と失業保険の給付日数 会社都合退職と失業保険の給付日数

ブラック企業に勤めている方は、例えば、以下のような場合に会社都合退職に該当する可能性があります。

例1:労働契約の締結に際し明示された労働条件が事実と著しく相違したことにより離職した場合
例2:賃金(退職手当を除く。)の額の3分の1を超える額が支払期日までに支払われなかったことにより離職した場合
例3:賃金が、当該労働者に支払われていた賃金に比べて85%未満に低下した(又は低下することとなった)ため離職した場合(当該労働者が低下の事実について予見し得なかった場合に限る。)
例4:離職の直前6か月間のうちに[1]いずれか連続する3か月で45時間、[2]いずれか1か月で100時間、又は[3]いずれか連続する2か月以上の期間の時間外労働を平均して1か月で80時間を超える時間外労働が行われたため離職した場合
例5:事業主が危険若しくは健康障害の生ずるおそれがある旨を行政機関から指摘されたにもかかわらず、事業所において当該危険若しくは健康障害を防止するために必要な措置を講じなかったため離職した場合
例6:事業主が労働者の職種転換等に際して、当該労働者の職業生活の継続のために必要な配慮を行っていないため離職した場合
例7:期間の定めのある労働契約の更新により3年以上引き続き雇用されるに至った場合において当該労働契約が更新されないこととなったことにより離職した場合
例8:上司、同僚等からの故意の排斥又は著しい冷遇若しくは嫌がらせを受けたことによって離職した場合
例9:事業主が職場におけるセクシュアルハラスメントの事実を把握していながら、雇用管理上の必要な措置を講じなかったことにより離職した場合及び事業主が職場における妊娠、出産、育児休業、介護休業等に関する言動により労働者の就業環境が害されている事実を把握していながら、雇用管理上の必要な措置を講じなかったことにより離職した場合
例10:事業主から直接若しくは間接に退職するよう勧奨を受けたことにより離職した場合
例11:事業所の業務が法令に違反したため離職した場合
(参照:ハローワークインターネットサービス:特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲概要)

残業代請求

退職した後の生活資金を確保する方法の2つ目は、残業代請求をすることです。

これまで長時間残業をしていたのに、残業代が支払われていなかった方は、未払いの残業代が多く存在する可能性があります。

未払い残業代については、退職後にも請求することが可能です。

以下の残業代チェッカーで未払い残業代のおおよその金額を計算することができますので利用してみてください。

 

 

退職後の残業代請求については、以下の記事で詳しく解説しています。

残業代未払いの請求は退職後もできる!請求のポイントと税金等の悩みを解説残業代の請求は、退職後でも可能です。今回は、退職後に未払い残業代を請求する際の「ポイント」や「よくある悩み」について解説します。...

ホワイト企業へ転職するポイント

ホワイト企業へ転職するには、実際に面接を受ける際などに、その会社を注意深く観察してみることが大切です。

例えば、以下の10個のポイントがあります。

・雇用契約書や労働条件通知書の有無を確認する
・固定残業代の想定している残業時間を確認する
・賃金体系が明確かを確認する
・ネットの評判や口コミを確認する
・社員の雰囲気を確認する
・年齢層に偏りがないかを確認する
・採用人数が多すぎないかを確認する
・タイムカードの有無を確認する
・就業規則の有無を確認する
・深夜に電気がついていないかを確認する

ブラック企業を見分け方については、以下の記事で詳しく説明しています。

ブラック企業の特徴11個と見分け方
ブラック企業の特徴11個と見分け方!求人や面接で必ず確認すべき事あなたがブラック企業の被害を受けないための一番確実な方法は、ブラック企業に入社しないことです。今回は、ブラック企業の特徴と見分け方について、「必ず確認すべき事項」を整理して解説します。...

 

 

 

 

ブラック企業を退職できない方によくある3つの悩み

「ブラック企業を退職したいけど、退職する勇気が出ない…」と言う方も多いでしょう。

ブラック企業を退職できない方は、よく以下の3つの悩みを抱えていることがあります。

悩み1:勝手に退職するのは社会人として無責任では?
悩み2:ホワイト企業などないのでは?
悩み3:ブラック企業を退職した後に報復されない?

それではこれらの悩みについて解消していきます。

悩み1:勝手に退職するのは社会人として無責任では?

ブラック企業を退職できない方によくある悩みの1つ目は、「勝手に退職するとのは社会人として無責任では?」との悩みです。

このように考えてしまう方は、とても真面目で誠実な方です。

真面目で誠実な方ほどブラック企業からの被害を受けてしまう傾向にあります。

ブラック企業は、このような社員の真面目さや誠実さに付け込み、劣悪な労働環境のまま働かせようとするのです

あなた自身の身を守るためには、「退職する」という選択も必要です。これによる人員不足については、企業が考えるべきことで、あなたが心配することではありません。

そのため、自分の身を守るために「退職する」という選択を取ることも決して無責任ではありません。

悩み2:ホワイト企業などないのでは?

ブラック企業を退職できない方によくある悩みの2つ目は、「ホワイト企業などないのでは?」との悩みです。

以前は、サービス残業を軽視するような風潮、たくさん働いた人が偉いという考え方、ハラスメントへの意識が低い会社や上司がよく見られました。

しかし、近年では、働き方改革により、労働者の職場環境は以前に比べて、改善してきています

現在勤めている職場がブラック企業なのであれば、少なくとも、その環境よりも良い職場環境の会社は存在するでしょう。

そのため、探す前から、「ホワイト企業などない」と諦めてしまうことは非常にもったいないことです。

悩み3:ブラック企業を退職した後に報復されない?

ブラック企業を退職できない方によくある悩みの3つ目は、「ブラック企業を退職した後に報復されない?」との悩みです。

退職することは労働者の権利です。そのため、会社は、あなたが退職したことを理由に報復をすることは許されません

例えば、退職後に会社から悪評を流されないか不安に感じている方がいますが、これは違法となることがあります。

裁判例では、雇い主が懲戒解雇した労働者の再就職先に対して、当該労働者が欠席したり、授業のやり方が悪かったりする先生で困っていると話した事案において、労働者の名誉、社会的評価を低下させる違法なものであり、不法行為となるとされています(名古屋地判平16.5.14判タ1211号95頁)。

もしも、会社からの報復が不安な場合には、弁護士に退職手続きを代理してもらいましょう。

退職手続きは弁護士に丸投げしよう!

退職手続きは、弁護士に丸投げしてしまうことがおすすめです。

ブラック企業と直接やりとりをすると、嫌味を言われたり、慰留されたり、大勢の前で退職理由を言うように指示されたりすることがあります

これまで大きなストレスと抱えてきたのに会社を辞める時にまで、嫌な思いをしたくないですよね。

弁護士に依頼すれば、あなたに代わって、退職の手続きをしてもらうことができます。つまり、あなたは会社と一切するやり取りをすることなく退職することができるのです

加えて、弁護士に依頼すれば、これまでの残業代に未払いがないかなども併せて確認してもらうことができます

流れや弁護士費用がわからない方は、まずは初回無料相談を利用すれば、費用をかけずに相談することができます。

そのため、ブラック企業の退職手続は弁護士に任せてしまうことがおすすめなのです。

 

 

 

 

まとめ

以上のとおり、今回は、ブラック企業を脱出してホワイト企業へ転職する方法について、誰でもわかりやすいように解説しました。

この記事の要点を簡単にまとめると以下のとおりです。

・退職することを積極的に検討するべきケースは、例えば、①月100時間を超える残業があるケース又は月45時間を超える残業が恒常化しているケース、②サービス残業が多く、かつ、残業代の支払いを求めても応じてもらえないケース、③会社がハラスメントを認識しているのに、何ら改善の措置を講じないケース、④十分な説明や根拠なく給料が引き下げられるケースの4つです。

・ブラック企業をスムーズに退職するには、①退職は2週間以上前に伝えること、②退職理由はよく考えること、③退職届はコピーしておくこと、④離職票の交付を求めること、⑤有給休暇を消化すること、⑥引き継ぎには協力すること、⑦私物を引き取ることの7つのポイントを押さえておきましょう。

・ブラック企業を退職する際に生じがちなトラブルには、①大勢の前で退職理由を言わされること、②会社に退職できないと言われること、③会社から書類に署名押印を求められることの3つです。

・退職後に生活資金を確保する方法としては、例えば、①失業保険の受給すること、②残業代を請求することなどがあります。

・ホワイト企業へ転職するには、例えば、①雇用契約書や労働条件通知書の有無を確認すること、②固定残業代の想定している残業時間を確認すること、③賃金体系が明確かを確認すること、④ネットの評判や口コミを確認すること、⑤社員の雰囲気を確認すること、⑥年齢層に偏りがないかを確認すること、⑦採用人数が多すぎないかを確認すること、⑧タイムカードの有無を確認すること、⑨就業規則の有無を確認すること、⑩深夜に電気がついていないかを確認することがポイントです。

この記事がブラック企業を退職したいと悩んでいる方の助けになれば幸いです。

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このような悩みを抱えていませんか。このような悩みを抱えている方は、すぐに弁護士に相談することをおすすめします。

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