懲戒解雇がどのようなものなのかよくわからずに悩んでいませんか?
解雇には色々な種類がありますので混乱してしまいますよね。
懲戒解雇とは、労働者が企業の秩序に違反したことに対する制裁として行われる解雇です。
制裁という性質から様々な普通解雇との違いが生じます。普通解雇に比べて労働者にデメリットが生じることが多く、手続きも厳格となっています。
懲戒解雇の典型事例を5つ挙げると以下のとおりです。
事例1:犯罪行為
事例2:業務命令違反
事例3:無断欠勤
事例4:ハラスメント
事例5:経歴詐称
懲戒解雇は、「労働者に対する死刑宣告」という言葉があるとおり、懲戒処分の極刑ですので、これが許されるのは限定的なケースです。
実際に行われている多くの懲戒解雇は濫用として無効となる可能性があるものです。
突然の懲戒解雇にパニックになってしまうでしょうが、そのようなときにこそ冷静に対処することが大切です。
今回は、懲戒解雇とは何かについて、普通解雇との比較や典型事例を示しながら説明していきます。
懲戒解雇と聞くと難しそうと感じてしまうかもしれませんが、誰でもわかりやすいように簡単に説明していきますので安心してください。
具体的には、以下の流れで説明していきます。
この記事を読めば、懲戒解雇がどのようなものはよくわかるはずです。
解雇された場合に「やるべきこと」と「やってはいけないこと」は、以下の動画でも詳しく解説しています。
目次
懲戒解雇とは
懲戒解雇とは、労働者が企業の秩序に違反したことに対する制裁として行われる解雇です。
わかりやすく簡単に言うと、懲戒解雇というのは、労働者が悪いことをした場合に、その罰として、労働者に退職する意思があるかどうかにかかわらず、会社の意思により退職させられてしまうものです。
懲戒解雇は、「懲戒」という性質と「解雇」という性質を併せて持っているので、それぞれについて説明していきます。
解雇とは
解雇とは、会社が一方的に労働者を退職させることをいいます。
つまり、労働者に辞める意思があるかどうかにかかわらず、会社の意思により辞めさせられてしまうのが解雇です。
会社と労働者の双方の合意により退職することを合意退職、労働者が一方的に会社を退職することを辞職といいます。
懲戒とは
懲戒とは、従業員の企業秩序違反行為に対する制裁罰としての、労働関係上の不利益措置をいいます。
つまり、悪いことをした場合に会社から課される罰です。
懲戒には、戒告、譴責、減給、出勤停止、降格、諭旨解雇、懲戒解雇などの種類があります。
懲戒解雇は、懲戒処分の中でも最も重い処分、つまり極刑であり、「労働者に対する死刑宣告」と言われることもあります。
懲戒解雇と普通解雇の違いを徹底比較
懲戒解雇と普通解雇の違いを比較すると以下の6つがあります。
それでは、各違いについて順番に説明します。
違い1:性質
普通解雇は、会社が労働者に対して行う一般的な雇用契約終了の意思表示になります。民法上に根拠があります。
民法627条(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。」
懲戒解雇は、企業秩序を害したことに対する制裁罰として課されるものです。各会社の就業規則に根拠となる規定を定めておく必要があります。
第〇条(懲戒の事由)
労働者が次のいずれかに該当するときは、懲戒解雇とする。ただし、平素の服務態度その他情状によっては、第〇条に定める普通解雇、前条に定める減給又は出勤停止とすることがある。
①重要な経歴を詐称して雇用されたとき。
②正当な理由なく無断欠勤が14日以上に及び、出勤の督促に応じなかったとき。
③正当な理由なく無断でしばしば遅刻、早退又は欠勤を繰り返し、10回にわたって注意を受けても改めなかったとき。
違い2:手続
懲戒処分については、罰としての性質から、懲戒固有の手続きが必要となります。
例えば、懲戒固有の手続としては、以下の3つの性質が挙げられます。
①就業規則への懲戒事由と種別の規定
②賞罰委員会への付議等の就業規則所定の手続
③弁明の機会の付与
①会社は、労働者を懲戒するには、就業規則にどのような場合に懲戒されるのか、懲戒の種類には何があるのかを規定しておかなければいけません。なぜなら、労働者がどのような場合に会社から制裁されるのかが事前にわからないと、労働者の自由が制限されてしまうからです。
②会社の就業規則に懲戒を行う際の手続きが定められていることがあります。例えば、懲戒の前に賞罰委員会に付議することが規定されている場合には、懲戒処分の前にこれを経る必要があります。
③会社は、懲戒処分をする前に労働者に対して弁明の機会の付与をすることが必要とされています。なぜなら、労働者が適正に防御を図る機会を保障するためです。
違い3:退職金
退職金については、会社に退職金規程がある場合には、これに従い支給されることになります。
普通解雇の場合には、通常、退職金が支給される際に減免されることはありません。
これに対して、懲戒解雇の場合には、会社によっては、退職金規程に退職金の不支給や減額の条項を設けていることがあります。
そのため、懲戒解雇の場合には、退職金を不支給又は減額とされるリスクがあるのです。
ただし、裁判例では、退職金の不支給・減額が許されるのは、労働者の勤続の功を抹消ないし減殺してしまうほどの著しく信義に反する行為があった場合に限られるとされています(東京高判平成15年12月11日労判867号5頁[小田急電鉄事件])。
懲戒解雇と退職金については、以下の記事で詳しく解説しています。
違い4:失業保険
失業保険は、「重責解雇」として届け出られるか、「解雇(重責解雇を除く。)」として届けられるかにより、影響を受けます。
普通解雇の場合には、「解雇(重責解雇を除く。)」として届け出られることが多く、会社都合退職として優遇してもらえることが多い傾向にあります。
懲戒解雇の場合には、「重責解雇」として届け出られることが多く、自己都合退職として不利益に扱われることが多い傾向にあります。
ただし、実際には、懲戒解雇と重責解雇は「=(イコール)」ではないので、懲戒解雇であっても重責解雇とならないこともあります。
懲戒解雇と失業保険については、以下の記事で詳しく解説しています。
会社都合退職については、以下の動画でも詳しく解説しています。
違い5:解雇予告
解雇予告又は解雇予告手当の支給は、「労働者の責に帰すべき事由に基づいて解雇する場合」には不要とされています。
普通解雇の場合には、「労働者の責に帰すべき事由に基づいて解雇する場合」に該当しないものとして、解雇予告又は解雇予告手当の支給が行われることが多い傾向にあります。
懲戒解雇の場合には、「労働者の責めに帰すべき事由に基づいて解雇する場合」に該当するものとして、解雇予告又は解雇予告手当の支給がされることが少ない傾向にあります。
ただし、実際には、懲戒解雇の場合であっても、「労働者の責めに帰すべき事由に基づいて解雇する場合」に該当しないこともあります。
懲戒解雇と解雇予告手当については、以下の記事で詳しく解説しています。
違い6:再就職への影響
再就職する際に、前職を退職した理由については、質問されない限りは、通常、これを申告する義務まではないとされています。
なぜなら、採用を望む者が、採用面接に当たり、自己に不利益な事実の回答を避けたいと考えることは当然予測されることから、採用する側もこれを踏まえて採用を検討するべきであるためです(岐阜地判平成25年2月14日裁判所ウェブサイト)。
しかし、応募者は、採用面接で質問された場合には、信義則上、真実を告知すべき義務があります(最判平成3年9月19日労経速1443号27頁[炭研精工事件])。
普通解雇の場合であっても、解雇の理由にもよりますが、再就職への影響はないとは言えないでしょう。
これに対して、懲戒解雇の場合には、普通解雇に比べて与える悪印象の程度が大きいものとなります。
なぜなら、懲戒とは、会社の企業秩序を害するような行為をした場合に行われるものであり、懲戒解雇となると重大な非違行為を行ったものと推測されるためです。
懲戒解雇と再就職については、以下の記事で詳しく解説しています。
懲戒解雇される典型事例5つ
懲戒解雇される典型的な事例を5つ挙げると以下のとおりです。
事例1:犯罪行為
事例2:業務命令違反
事例3:無断欠勤
事例4:ハラスメント
事例5:経歴詐称
各事例について、順番に説明していきます。
事例1:犯罪行為
犯罪行為をしてしまった場合に会社から懲戒解雇される事例が非常に多くなっています。
会社によっては、従業員が逮捕されてしまったということを聞くと、その時点で安易に懲戒解雇に踏み切るケースがあります。
裁判所も、社内における犯罪については、労働者に厳しい判断をする傾向にあります。
例えば、会社に対する横領や背任、窃盗、詐欺、社員に対する傷害などは、会社との信頼関係を壊すものですので、懲戒解雇が正当となりやすいです。
これに対して、裁判所は、社外における犯罪については、慎重に判断する傾向にあり、会社や業務に大きな影響を与えるようなものに限り、懲戒解雇を正当とする傾向にあります。
横領や背任を理由とする懲戒解雇については、以下の記事で詳しく解説しています。
窃盗や詐欺を理由とする懲戒解雇については、以下の記事で詳しく解説しています。
暴行や傷害を理由とする懲戒解雇については、以下の記事で詳しく解説しています。
事例2:業務命令違反
業務命令違反をしたことにより会社から懲戒解雇される事例があります。
例えば、会社が指示した業務を拒否したり、会社の指示に従わない行動をしたりするような場合です。
裁判所は、業務命令違反を理由とする懲戒解雇は、重大な業務命令違反であって、会社の企業秩序を現実に侵害する事態が発生しているか、あるいは、その現実的な危険性を有している場合に限り、懲戒解雇を正当とする傾向にあります。
単なる日常業務に関する命令違反では、直ちに懲戒解雇は認められない傾向にあります。
業務命令違反を理由とする懲戒解雇については、以下の記事で詳しく解説しています。
事例3:無断欠勤
無断欠勤をした場合も、懲戒解雇される事例の1つです。
無断欠勤というのは、会社に連絡せずに、仕事を休むことです。これに加えて、正当な理由がないのに会社を休むことも、これに含めることがあります。
無断欠勤については、メルクマールとして、2週間以上継続して無断で欠勤しているようなケースで、かつ、会社の督促にも労働者が応じないような場合には、懲戒解雇が正当化されることがあります。
無断欠勤を理由とする懲戒解雇については、以下の記事で詳しく解説しています。
事例4:ハラスメント
近年ではハラスメントを理由に懲戒解雇が行われる事例も出てきています。
つまり、パワハラの加害者やセクハラの加害者として、懲戒解雇を言い渡されるようなケースです。
パワハラを理由とする懲戒解雇については、指導や勧告を無視して度重ねて行う場合などでなければ、濫用とされる傾向にあります。ただし、傷害に至るようなものについては、会社から指導や勧告が度重ねて行われていないような場合でも、正当とされる可能性があります。
パワハラと懲戒解雇については、以下の記事で詳しく解説しています。
セクハラを理由とする懲戒解雇については、強制わいせつ等に至らない程度の身体的接触を伴う性的要求や交際要求の場合には、懲戒解雇は認められない傾向にあります。
セクハラと懲戒解雇については、以下の記事で詳しく解説しています。
事例5:経歴詐称
経歴を詐称して入社していたことが後から発覚したことにより懲戒解雇される事例があります。
例としては、虚偽の学歴を述べたり、懲戒解雇により退職したのに異なる退職理由を述べたりするケースです。
経歴詐称を理由とする懲戒解雇は、真実を知っていたであれば雇用しなかったと言えるような「重要な経歴の詐称」の場合には、正当とされる傾向にあります。
経歴詐称を理由とする懲戒解雇については、以下の記事で詳しく解説しています。
あなたの懲戒解雇は不当では?3つのチェック事項
あなたがされた懲戒解雇が不当かどうかについては、以下の3つの事項をチェックしましょう。
☑懲戒権の濫用に該当するかどうか
☑手続が守られているか
☑解雇禁止に該当しないか
それでは各チェック事項について、順番に説明していきます。
なお、以下の不当解雇チェッカーにより無料・登録不要で簡単にあなたの解雇の問題点を確認できますので利用してみてください。
懲戒権の濫用に該当するかどうか
懲戒処分は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合には、濫用として無効になるとされています。
労働契約法15条(懲戒)
「使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする。」
特に、懲戒解雇の場合には、合理性や相当性を満たすかどうかは、かなり厳格に判断されます。
懲戒理由ごとに裁判例の傾向をまとめたので以下の表を参考にしてください。
手続が守られているか
懲戒解雇については、先ほど説明したように、以下のような懲戒処分固有の手続きが必要となります。
①就業規則への懲戒事由と種別の規定
②賞罰委員会への付議等の就業規則所定の手続
③弁明の機会の付与
これらの手続きが守られていない場合には、懲戒解雇は無効となる可能性があります。
解雇禁止に該当しないか
懲戒解雇を含む解雇については、以下のようなケースに該当する場合には、これを行うことが禁止されていますので、無効となる可能性があります。
・国籍、信条又は社会的身分による差別的取り扱いの禁止に違反する場合
・公民権行使を理由とする解雇の禁止に違反する場合
・業務上の負傷・疾病の休業期間等の解雇制限に違反する場合
・産前産後休業期間等の解雇制限に違反する場合
・育児・解雇休業法による解雇の禁止に違反する場合
・男女雇用機会均等法による解雇の禁止に違反する場合
・短時間・有期雇用労働法による解雇の禁止に違反する場合
・個別労働紛争解決促進法による解雇の禁止に違反する場合
・公益通報者保護法による解雇の禁止に違反する場合
・労働施策総合推進法による解雇の禁止に違反する場合
・不当労働行為に該当する場合
懲戒解雇が不当である場合には、例えば、以下のような確認や請求をすることができます。
①雇用契約上の権利を有する地位の確認
あなたが、現在も会社の従業員であることを確認するものです。これを確認できれば懲戒解雇の経歴もなかったことになります。
②解雇後の賃金請求
解雇日以降に無効な懲戒解雇によって働くことができなかった期間の賃金を請求することができます。
例えば、懲戒解雇の向こうが認められるまで1年程度かかっている場合には、後から遡って1年分の賃金を支払ってもらえることになります。
バックペイ(解雇後の賃金)については、以下の動画でも詳しく解説しています。
③慰謝料
懲戒解雇の悪質性が高い場合には、慰謝料を請求できる場合があります。相場は、50万円~100万円程度です。
解雇が無効な場合に請求できる権利については、以下の記事で詳しく解説しています。
懲戒解雇された場合の行動手順
万が一、あなたが懲戒解雇されてしまった場合には、冷静に対処することが大切です。
会社により行われる懲戒解雇は不当なことも多いですが、あなたが何ら対処をしないと、懲戒解雇が正当であることを前提に手続きが進められてしまいます。
また、焦って退職することを認めてしまうような言動をしてしまうと、懲戒解雇の不当性を主張していくことが難しくなってしまうことがあります。
そのため、突然のことにパニックになってしまいがちですが、このような場合にこそ落ち着いて行動することが大切なのです。
具体的には、以下の手順により行動していきます。
手順1:解雇理由証明書の請求
手順2:解雇の撤回要求
手順3:交渉
手順4:労働審判・訴訟
それでは、各手順について、順番に説明していきます。
なお、懲戒解雇への対処では、専門的な事項が問題となることも多いので、早い段階で弁護士に依頼して代わりに行ってもらうことがおすすめです。
手順1:解雇理由証明書の請求
懲戒解雇されてしまった場合には、まずは解雇理由証明書を請求することになります。
解雇理由証明書とは、あなたが解雇された理由が具体的に記載された書面です。労働基準法上、会社は請求された場合には交付する義務があります。
これを請求することにより、懲戒解雇が不当かどうか、不当だと言っていくにはどのような証拠を集めればいいかを判断することができます。
また、会社は、解雇理由証明書に記載していない事由については、事実上、解雇理由として今後追加しにくくなります。
解雇理由証明書の請求方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
手順2:解雇の撤回要求
次に、解雇理由証明書を見て懲戒解雇が不当であることが分かったら、解雇の撤回を要求しましょう。
その際に、併せて、解雇日以降の業務指示も求めておくといいでしょう。
懲戒解雇が濫用となる場合には、解雇日以降の賃金を支払うように請求していきますが、その前提として、あなたに就労の意思があることが必要であるためです。
手順3:交渉
解雇の撤回要求に対して、会社から回答があると、争点が明らかになりますので、交渉をしましょう。
双方の折り合いがつくようであれば、和解により解決することがあります。
和解による解決には、例えば、「会社が懲戒解雇の撤回と解決金の支払いをすることを条件に合意による退職に応じるもの」や、「復職について具体的に調整するもの」などがあります。
手順4:労働審判・訴訟
交渉による解決が難しい場合には、労働審判や訴訟などの裁判所を用いた手続きを検討することになります。
労働審判は、全三回の期日で調停による解決を目指す手続きであり、調停が成立しない場合には労働審判委員会が審判を下します。
迅速、かつ、適正に解決することが期待できます。
労働審判については、以下の記事で詳しく解説しています。
労働審判とはどのような制度かについては、以下の動画でも詳しく解説しています。
訴訟は、期日の回数の制限などは特にありません。1か月に1回程度の頻度で期日が入ることになり、交互に主張を繰り返していくことになります。解決まで1年程度を要することもあります。
不当解雇の裁判については、以下の記事で詳しく解説しています。
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まとめ
以上のとおり、今回は、懲戒解雇とは何かについて、普通解雇との比較や典型事例を示しながら説明しました。
この記事の要点を簡単に整理すると以下のとおりです。
・懲戒解雇とは、労働者が企業の秩序に違反したことに対する制裁として行われる解雇です。
・懲戒解雇と普通解雇の違いを比較すると以下の6つがあります。
・懲戒解雇される典型的な事例を5つ挙げると以下のとおりです。
事例1:犯罪行為
事例2:業務命令違反
事例3:無断欠勤
事例4:ハラスメント
事例5:経歴詐称
・あなたがされた懲戒解雇が不当かどうかについては、以下の3つの事項をチェックしましょう。
☑懲戒権の濫用に該当するかどうか
☑手続が守られているか
☑解雇禁止に該当しないか
・懲戒解雇された場合には、以下の手順により行動していきます。
手順1:解雇理由証明書の請求
手順2:解雇の撤回要求
手順3:交渉
手順4:労働審判・訴訟
この記事が懲戒解雇がどのようなものかよくわからないと悩んでいる方の助けになれば幸いです。
以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。